その原稿(文章)に、プロのライターの添削を。

目次

文章の輝きを引き出す添削術

私たちの生活は、YouTubeやTikTokなどのメディアによって、動画中心の情報伝達に大きく傾きつつありますね。
しかし、文章でのコミュニケーションは依然として不可欠なスキルです。ホームページやブログ、さらにはチラシを通じて、効果的にメッセージを伝え、関心を引き寄せたいと考えている方は多いのではないでしょうか?

しかし「文章を上手くまとめることが難しい」と感じている方も同じぐらい多いと実感しています。

文章を書くこと自体は容易かもしれません。
しかし、その内容をユーザーに明確に伝え、理解してもらうためには、細やかな技術が求められます。

プロとアマチュアの違いとは?

良質な文章とは?

何をどのように書けば読み手に伝わるのか、どのような構成が最適か、そして、思考を整理し、アイデアを如何にして言葉に変換するかについて、プロのライターたちが日々追及している技術です。

今回は、「新年の挨拶文」を例に挙げ、プロが行う校正について、実際の具体例にてご紹介できればと思います。

writer

haru

雑誌や書籍の編集・記事制作に携わる現役ライター(女性)。
取引先|主婦の友社、朝日新聞出版、世界文化社、時事通信出版社、講談社など。
分野|医療、健康、料理、ダイエット、美容、雑貨・インテリア、ファッション、スポーツ、妊活、育児、終活、介護など、さまざまなジャンルの記事を執筆。ライティングに携わり、名前が掲載され出版された単行本は100冊以上。


before|添削前の原稿について

before|新年のごあいさつ文章例
– 校正前の文章-

▼ 矢印クリックで確認

新年あけましておめでとうございます!
2024年が皆様にとってキラキラ輝く素敵な一年になりますように。

今日は、新しい年のスタートダッシュにぴったりの鎌倉の祈願スポットをご紹介しますね。

まずは「荏柄天神」からスタートしましょう。
こちらは合格祈願で有名なスポットで、受験生やそのご家族にとってまさに「これぞ!」というパワースポットです。日本三古天神の一つとされる荏柄天神は、その歴史が1104年にまで遡り、源頼朝や豊臣秀吉、徳川家康といった歴史のビッグネームたちも篤く信仰していました。
1月25日の「筆供養」や、2月8日の「針供養」は特に見逃せない?イベントです。
受験シーズンには、多くの受験生で賑わいを見せますよ!

そして、「本覚寺」のご紹介。
商売繁盛や事業の成功を願う方々にとってのスポットとしておすすめです。
1436年に足利持氏によって建てられたこの寺院は、「日朝さま」として親しまれ、「東身延」とも呼ばれています。寺の縁起物「にぎり福」は、恵比寿神にちなんで、その愛らしい表情と五つのご利益(「福」「愛」「健」「財」「学」)で人気です。
毎日握って、願い事をすると良い?とされています。

鎌倉は、歴史と自然が見事に調和した美しい街です。
新年にここで目標に向かっての祈願をすれば、素晴らしい一年の幕開けになるかもしれませんね。
ぜひ足を運んでみてください。

そして… 鎌倉での新しいスタートを「FOYER ALMA|ホワイエ アルマ」と共に楽しんでくださいね(笑。
きっと新しい体験ができる?はずです(笑。

P.S
まずは「荏柄天神」からスタートするのがおすすめ。鎌倉駅からは徒歩10分程、バスでのアクセスも便利です。荏柄天神で心静かに祈りをささげた後は、「本覚寺」への道すがら、ちょっとした裏路地を散策するのも一興です。そこには風情ある景色とともに、心とお腹を満たすおいしいお店が点在しています。
もちろん、途中で定番の鶴岡八幡宮や小町通りを訪れるのも良いですね!

「本覚寺」に到着したら、その魅力に浸るのはもちろん、鎌倉駅からすぐという立地の良さを活かして、次は海岸へ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。鎌倉には見どころがまだまだたくさんあるので、他のスポットへの冒険もお忘れなく!
鎌倉は、歩くほどに新しい発見があり、心が満たされる街なのですから。

新年のごあいさつ文章例
– 添削した原稿-

▼ 矢印クリックで確認

after|完成

after|新年のごあいさつ文章例
– 校正後の文章-

新年おめでとうございます。
歴史と自然が調和した鎌倉はいつ訪れても楽しい街。今日は、年の始めにぜひ訪れておきたい、鎌倉のパワースポットを二つご紹介しましょう。

1 荏柄天神(えがらてんじん・鎌倉市二階堂)

受験生はもちろん、
新しいことにチャレンジするときも!

一つめは、受験シーズンにひときわ賑わう鎌倉市二階堂にある『荏柄天神』です。『荏柄天神』は日本三古天神に数えられる(諸説あります)由緒ある神社です。創建は1104年、源頼朝は鎌倉幕府を開くにあたり、鬼門の方角を守る神としてこの神社をあがめたそう。
学問の神である菅原道真に因んで行われる筆供養(1月25日)、豆腐に針を刺す針供養(2月8日)も有名です。

2 本覚寺(ほんがくじ・鎌倉市小町)

夷堂で商売繁盛を祈願
愛らしい「にぎり福」で運を連れて帰ろう

二つめは、鎌倉駅近くの『本覚寺』で、こちらは鎌倉幕府の裏鬼門にあたります。山梨県の身延山より日蓮の遺骨を分骨(分骨堂があります)したため、「東身延」とも呼ばれることも。また『本覚寺』は鎌倉江の島七福神の夷神で、商売繁盛の神さまとして地元の人たちに愛されています。境内で売られている「にぎり福」は縁起のいいおみやげとして人気。「福」「愛」「健」「財」「学」の5つの文字が書かれた「にぎり福」は1個1個表情が異なるので、ぜひピンときたものを選んで、福を持ち帰りましょう。

~おすすめの歩き方~

❶ 鎌倉駅より、京急バス5番乗り場「大塔宮」行きに乗り、「天神前」下車。バス停より徒歩3分。

★バス停近くにある「オカシニカイドウ」はクッキー、マフィン、パウンドケーキなどがおいしいお店。
小さなテラス席でイートインも可能です。

❷ 『荏柄天神』を背にして、右手に延びる細い路地を抜け、突き当りを左折。少し歩くと、地元の人たちが桜道と呼ぶ並木道にぶつかるので、右折。道なりに歩くと、清泉小学校、横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校などを経て、10分程度で鶴岡八幡宮に着きます。

★桜道は地元の人たちが愛する散歩道。桜道沿いにある「古民家イタリアン かどや」でランチするもよし。バス通りに出れば、「ベルグフェルド」(カフェ&ベーカリー)、「アルツシュタット」(ハム工房。コロッケ、メンチカツなどのお惣菜を歩きながら食べるのも、おすすめ!)、和食、イタリアン、ビストロ、タイ料理店なども。

❸ 鶴岡八幡宮より由比ヶ浜までまっすぐ延びる若宮大路をぶらぶら歩くと、やがて左手に『本覚寺』が現れます。

★若宮大路通り沿いは飲食店やお土産屋さんなどお店がズラリ。ウィンドウショッピングも楽しいですが、通りの真ん中の「段葛」もぜひ歩いてみて。「段葛」は源頼朝が妻の政子のために作った道。往時に思いをはせながら歩くのも、鎌倉ならではの楽しみです。

占星術によると、2024年はチャレンジ、チェンジの年で「行動すること」「新しい出会い」で強い運気を自分に運べるとか。鎌倉のパワースポット巡りの帰りに、ぜひ「FOYER ALMA」(ホワイエアルマ)という初めての場所に足を運び、新しいヒト・モノ・コトとの出会いを楽しんでください。

修正のポイント

  • 最初に「この文章を読むと、どんな情報が得られるのか」を提示しましょう。その後に続く、文章の内容が理解しやすくなります。 
  • たとえば「鎌倉のパワースポットの紹介」「おいしいお店の紹介」のような場合、文章だけで流すとダラダラした印象を与え、「わかりにくい」と感じさせてしまうことも。 こんなときは、情報を箇条書きにしてみましょう。伝えたいことが、読み手の頭にすっと入ってくる文章になります。 最近はSNSなどの影響もあり、長い文章を読みにくいと感じる人も増えています。エッセイなどの場合は別ですが、「複数の情報を伝える」ときに、箇条書きはとても有効なテクニックです。 
  • 「パワースポットの紹介」がこの文章の目的ですから、「どんなパワーが得られるのか」を小見出しで提示してあげると、より親切な文章になります。 
  • 修正前の「P.S」で紹介した情報も、鎌倉を訪れる人にとっては重要な内容です。読み手の人が頭の中で鎌倉歩きを楽しめる(=使える情報にする)ように、今回は「アクセス」→「役立つ情報」の順に整理してまとめてみました。 
  • 「アクセス」と「おいしいお店など、その他の情報」は情報の質が異なります。そのため「おいしいお店などの情報」の前に★印を入れました。 つまりここでは、★印は、その前のアクセスを紹介する文章との差別化(=ここからは、異なる内容が書かれていますよという目印)のために使っています。 長い文章の中でテーマが変わるとき、紹介する情報の質が変わるときは、小見出しをつける、文頭に★、※などのマークを使う、コラム仕立て(文章そのものを罫線などで囲む)にする、などの方法を使うと、読みやすくなります。 

文章上手になるための3つのアドバイス 

  1. 「わかりやすい文章が書けているかな?」と迷ったら、音読してみましょう。音読することで、文章のリズムや流れ、ことばの選び方は適切かなどが、確認できます。 
  2. 「これで完成した!」と思ったら、一度その文章を紙にプリントアウトしてみましょう。全体の構成、文章量、一つの文章が長すぎないかなどを確認するのに役立ちます。 
  3. 完成した原稿を1回、寝かせます。書いているときは「うまく書けた!」と思っても、時間をおいて読み直すと、「あれ?」と感じることはプロの世界でもよくあること。長い文章をまとめるときは、推敲という作業がとても大事になります。 翌日以降など、少し時間を空けてから、もう一度読み直すことで、自分の原稿を客観視できます。 
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